仮想通貨プロジェクトのカーボンが12日、米ドルと価値を連動させたステーブルコイン「カーボンUSD」をイーサリアムブロックチェーン上で発行することを発表した。

米ドル連動型の仮想通貨としては、仮想通貨市場で時価総額8位(13日、コインマーケットキャップより)の「テザー(USDT)」が有名であるが、価値の裏付けとなる十分なドル資産を保有しているのかが疑問が浮上したほか、ビットコインの市場操作に利用されたのではないかとの論文が発表され、信頼性において課題を抱えている。

しかし今月10日、米大手仮想通貨取引所ジェミニと米ブロックチェーン企業パクソスがそれぞれ計画する、独自のドル連動型の仮想通貨がニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)に承認されたことを発表。世界初となる当局認定のステーブルコイン(価格が安定している仮想通貨)が誕生した。

ジェミニによる「ジェミニドル(GUSD)」については、米ステート・ストリート・バンクがカストディアン(資産管理者)となるほか、毎月、独立機関による監査結果が公開されることが明かされ、信頼性に重視した設計に市場の期待が高まっている。

情報サイトのコインデスクによれば、カーボンの共同創設者兼CSOであるマイルス・アルバート氏は、カーボンUSDについても透明性を重要視し、頻繁に第三者の認証を行って各トークンが1対1でドルに価値が裏付けられていることを証明すると伝えている。