■数えきれないチベット弾圧を外交官やメディア、観光客まで規制して隠す中国

中国の対チベット弾圧をあげれば、枚挙に暇がありません。

2009年以降、中国政府の弾圧政策に抗議して焼身自殺(未遂を含む)したチベット人は、ロサルで150人目。その背景には、2017年11月18日のチベット大震災(M6.9)での死傷者数の隠蔽、2018年2月17日のラサにあるチベット仏教で最も神聖とされる7世紀建立の寺院「ジョカン寺(大昭寺)」の「不審火」による焼失。また1万人以上が学ぶ世界最大の仏教学院であるチベット仏教の聖地ラルンガル・ゴンパを破壊し、学生に改宗を強要するなど、数えきれないレベルで宗教・信仰の自由が侵害されています。

住民崇めるチベットの有名寺院で火災、情報統制か ラサ

https://www.cnn.co.jp/world/35115130.html

しかも、中国政府はアメリカの人権組織、マスメディアが取材できないよう、進入禁止の措置をとって警戒。現在、前述のような「外交官」だけではなく、現在アメリカの政治家、マスメディア、観光客でさえチベット自治区の進入を禁止しているのです。

現在、一部の保守系以外の日本のマスメディアは、チベットとウィグルの報道を意図的に報道しないように、あたかも中国共産党に忖度しているような雰囲気を強く感じます。日本国民は海外メディアの日本語版で読めるかもしれませんが「今日のチベット、ウィグルは明日の沖縄、北海道!」という危機意識で、中国共産党の残暴な侵略と民族浄化を”対岸の火事”と考えないようにしなければいけないのです。

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