良い記事の投稿者や「いいね」したユーザーに仮想通貨が報酬として付与される、ブロックチェーン技術を利用した日本発のソーシャルメディア「ALIS」のβ版が10日公開された。

ALISの運用・構築には独自の仮想通貨であるALISが利用されている。ソーシャルメディアALIS内では、良い記事を投稿したユーザーや、その記事に対していち早く「いいね」を押したユーザーに報酬としてALISが付与されるという独自のシステムを取っている。また、ALIS内の投げ銭機能を利用して、ユーザー間でイラスト作成や開発の依頼などが行える。

また、仮想通貨ALISはビットコインなどの仮想通貨と同様にブロックチェーン技術を利用しているため、ソーシャルメディアの外に展開することも可能だ。取り扱いのある仮想通貨取引所などを通じて他の仮想通貨や日本円などに交換できる他、ALIS決済を導入する店舗が生まれればそこでも決済できる。足元では、新たにALISで決済できるオンラインショップ「ALISTORE」が公開されている。

海外では、ブロックチェーン上に構築されたSNSであるSteemitをはじめ、ブロックチェーンを基盤としたソーシャルメディアのプロジェクトがすでに複数先行している。いずれも、ブロックチェーンで管理することで独自の仮想通貨と紐づけたサービスを展開や、データ管理の安全性を高めるなどの効果を期待した内容だ。独自仮想通貨を利用した報酬制度によって、コンテンツの質向上を期待する向きもある。

国内におけるソーシャルメディアと仮想通貨技術の未来を占う上でも、プロジェクトの動向が注目される。