ネット検索ポータルサイト運営大手のヤフーの完全子会社であるZコーポレーションは、仮想通貨の税務管理を支援するエアリアル・パートナーズに出資したと発表した。

エアリアル・パートナーズは、仮想通貨税務に精通した税理士を紹介し、仮想通貨の確定申告をサポートする「Guardian(ガーディアン)」や、仮想通貨取引の損益計算ソフト「Gtax(ジータックス)」などのサービスを個人・法人向けに提供している。同社調べでは、2017年度の確定申告期における仮想通貨の税務サポート数でナンバー1の実績であるという。

同社の発表によると、資金調達額は総額1億8,000万円で、Zコーポレーションのほか、ジェネシア・ベンチャーズなど複数の個人投資家を引受先とした第三者割当による株式の発行を実施するという。同社は今回の増資により、「ジータックス」の開発体制強化や、「ガーディアン」のサービス拡充に一層注力していくとしている。

Zコーポレーションは、昨年4月、金融庁に仮想通貨交換事業者として登録されているビットアルゴ取引所東京の株式40%を取得すると発表した。なお、ビットアルゴ取引所東京は、今年2月より社名をTaoTaoに変更している。
また、完全子会社であるエヌアベニュー社は、昨年12月、ブロックチェーン・仮想通貨に関する新ウェブメディア「CoinDesk Japan」を2019年3月に創刊するとして、米コインデスクと、日本国内で「CoinDesk Japan」を運営するライセンスについて独占契約を締結したと発表した。

Zコーポレーションは、今回の発表に際し、エアリアル・パートナーズへの出資の目的を「税務上においても業界の発展に寄与するため」としている。続けて、「今後も、仮想通貨・ブロックチェーン業界の健全な発展に寄与することを目指し、様々な取り組みを進めていく」との意向を示しており、ヤフーグループの今後の動向が注目される。