今後はまず、コルダのシステム、「コルダ・セトラー」(コルダを活用したグローバル決済アプリ)の中で、XRPを使って決済をしていくようなメカニズムを作り上げたいと考えている。」

Cordaの役割
ブロックチェーン・プラットフォーム「Corda」を開発する企業である、米国のr3社のDavid E. Rutter CEOは、NYウォール街のトップ金融機関を30年以上率いてきた経験を持ち、長年に渡って金融市場の開拓、およびイノベーションの創出をしてきた金融業界におけるリーダー的な知られる存在だ。

業務の現場で発生している課題を解決するためのプラットフォームとして開発された「Corda」の利用シーンは、元々は金融取引に特化したプラットフォームで金融・非金融を含むビジネス全般に向けて開発されてきたが、金融分野だけでなく、非金融分野での利用も増加しており、

• 市場取引
• OTCディリバティブ
• デジタル資産取引
• トレードファイナンス
• 保険
• サプライチェーンマネジメント
• 決済
• 石油ガス

など、その応用分野は多岐にわたる。

将来像としては、第一世代のBitcoin/Ethereum、第二世代のFabric/Quorumを経て、複数のネットワークかつ移転可能なアセット環境を構築する、第三世代「The Corda Network」の創造を目指している。

SBI r3 JapanのCTOを務めるVazquez氏、現在国際送金業界でブロックチェーン基盤のサービスを開発している米大手銀行やIT企業に対して、「競争があるのは健全なことだ」としており、「むしろ我々にとってもより高い信頼をもたらしてくれる」と、前向きなスタンスを見せている。

R3、XRPについて
CoinPost編集部もこのイベントに参加、トークショーの「Q&Aタイム」にてBrown氏へある関心度の高い質問を提起した。

昨年の12月、R3は企業向けグローバル決済の汎用型清算アプリ「Corda Settler」をローンチし、仮想通貨XRPをその最初の決済手段として統合することを発表した。

Coinpostの編集部は、CTOのBrown氏に対し、「XRPを最初の仮想通貨として、統合した理由」を聞いた。質問に対し、Brown氏はこのように述べた。

「『Corda Settler』とは、企業間決済において現金を利用しなくても、より簡単に決済ができる汎用型アプリとして構築されたものだ。

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