衣装にはさまざまな取り決めがあり、公式の着付け係もいるというから驚き。運が良ければ、ユニークな衣装をまとった小便小僧の姿が見られるかもしれません。

・人魚姫像(デンマーク)

3つ目のがっかりスポットが、デンマークの首都コペンハーゲンにある人魚姫像。コペンハーゲンの中心部からはやや離れた北側の運河沿いにあるにもかかわらず、観光客を乗せた大型バスが大挙してやってきます。

ガイドブックなどの写真では大きく見えますが、実際には全長125cm。地元の人に「すごく小さいよ」と予告された通り、拍子抜けしてしまうほどの小ささです。小さな人魚姫像を大勢の観光客が取り囲んで写真ととっている光景はなかなかにシュール・・・

この人魚姫像に関しては、サイズ以外にもがっかり要素があります。それは、背景が工場で、景観があまり美しくないこと。「このバックがロマンティックな風景だったら、もっと映えるだろうに」と思わずにはいられません。

この人魚姫像は、1913年に彫刻家エドワード・エッセンによって制作されたもの。当時王立劇場で上演されていたバレエ「人魚姫」を観たカールスベア2代目社長のカール・ヤコブセンが、像の制作を思いつき、依頼したのです。

像のモデルとなったのは、王立劇場のプリマドンナ。それが縁となって、のちに彫刻家エドワード・エッセンと結婚したといいます。この人魚姫像の制作が、一組のカップルを結び付けたのですね。

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