ちなみに、シンガポールには政府公認のマーライオン像が7体もあります。マーライオンパークにある元祖以外にも、セントーサ島にある高さ37mの巨大マーライオンなど、マーライオンめぐりを楽しむのもいいかもしれません。

・小便小僧(ベルギー)

続いてのがっかりスポットが、ベルギーの首都ブリュッセルにある小便小僧。世界遺産に登録されている広場「グラン・プラス」からほど近いところにあり、いつも世界各国からやってきた旅行者で賑わっています。

小便小僧を初めて目にした人が例外なく驚くのが、そのサイズ。身長はわずか55㎝で、柵の中にある噴水の上に立っているうえ、人だかりができているので、写真を撮る際にはズームが必要。小便小僧と一緒に写真に写ろうとする人も多いものの、あまりにも小さいので、はっきりと写ってはくれません。

確かに、これではマーライオン以上に「がっかり」されても仕方ありません。しかし、単に像だけを見てがっかりするのはまだ早い。「ブリュッセルの最長老市民」とも呼ばれるだけに、この小便小僧にはたくさんの逸話があるのです。

一説には、この小便小僧は街を救った王子に由来するといわれ、その歴史は500年以上。二度の盗難に遭うなど、数奇な運命をたどってきました。

「ブリュッセルの最長老市民」に加え、もうひとつの称号が「世界一の衣装持ち」。小便小僧が特別な日に衣装を身に付ける習慣は17世紀から続いていて、世界各国から贈られた衣装は約1000点にも上ります。小便小僧の近くにある「小便小僧の衣装博物館」では、日本から贈られた衣装を含め、小便小僧のワードローブの一部が展示されています。

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