顧客基盤は潤沢である一方で、それを支えるシステムと経営基盤の欠落がZaif事業を運営するテックビューロの最大の問題だった。今回のハッキング事件はその矢先に起きた事件だ。システム開発を伴った人材不足により、増え続ける顧客口座と取引高に対してシステムの開発体制を確保することができないといったシステム上の問題、そして、拡大し続ける事業規模に対して組織づくりが間に合っていないため、金融当局に対する適切な対応ができないといった経営管理体制上の問題がある。
こうしたZaifの問題点は、フィスコグループの傘下になることによって解決する。30年以上の金融システム開発実績をもつカイカの取引所システムにリプレイスし、600人以上のカイカのシステムエンジニアリングスタッフにより、システム安定化を実現できる。また、上場企業であるフィスコグループの標準的な内部管理体制を導入し、盤石な経営管理体制を整えることができる。
このようにZaifの問題点を解決すべく尽力し、システムや経営管理体制を安定した強固なものとしながら、元来Zaifの持っているユニークな事業スタイルを継続していきたい。
【八木隆二 Profile】
2010年フィスコ入社。ネクス取締役(現ネクスグループ)、ジェネラルソリューションズ(現フィスコIR)取締役などを経て、2015年カイカ代表取締役会長に就任。2018年12月よりカイカ取締役会長と なる。現在、フィスコデジタルアセットグループ代表取締役を兼任。
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