オフシーズンの夏のスキー場が注目を集めている。東急リゾートサービス(東京都港区)が運営する福井県勝山市の「スキージャム勝山」では、2019年7月1日より北陸最大級規模の地上絵イルミネーションとなる「ジオ・イルミネーション」を実施。初日には福井の子どもたちも現地に集まり、点灯式が行われた。
2018年にはじめて開催された「ジオ・イルミネーション」のコンセプトは「太古と恐竜の世界」。勝山の広大な土地を活かした1周約1.7kmの会場内には60万球の電飾が彩られ、地質年代に基づいた6つのエリアごとに恐竜や植物たちを表現している。「東京スカイツリー」や「ハウステンボス 光のチューリップガーデン」を手がけた夜景評論家の丸々もとお氏をプロデューサーに迎え、第6回イルミネーションアワード特別賞を受賞。スキー場ならではの開放感ある山地の自然を背景にして、地球誕生から恐竜たちの栄えた中生代までを体感できる幻想的かつ壮大なスケールのイルミネーションとなっている。
「スキージャム勝山」の近くには福井県立恐竜博物館もあるため、子どもたちの夏休みの自由研究を兼ねた家族旅行にピッタリだ。本年からはレーザーとスモークによるオーロラショーも演出され、よりパワーアップしてのお目見えとなっている。
点灯式には「スキージャム勝山」統括総支配人の武内伴親氏が登壇。「2年目を迎え、本日よりオープンするジオ・イルミネーションですが、昨年よりもすべての場所でグレードアップしています。特に北陸初のレーザーショーを展望台から見ることができ、全長107mのティラノサウルスをはじめ、日本最大級の(イルミネーションによる)地上絵です。」と述べた。オフシーズンのスキー場を有効活用した勝山の新たな夏の風物詩となるべく、近年注目を集める外国人観光客誘致も見込んだ地方創生の実現を目指しているとのこと。
子どもたちの代表3人がスイッチを押し、イルミネーションに光が灯された。19時前後では陽が沈みきっていないが、夏らしい爽やかで心地よい風とともに大迫力の恐竜たちを見下ろすのは壮観だ。
見頃となるのは19時30分過ぎ。改めて夜闇に包まれた会場に足を運ぶと、印象は一変する。イルミネーションの灯りが際立ち、さながら異世界に紛れ込んだかのような幻想的な空間が広がっていた。会場内にはカップルの姿や熟年夫婦の姿も。7月20日と9月14日の両日には「LEDスカイランタン」イベントも開催。参加者の願いが込められた約400個のランタンに火が灯され、夜空に舞い上がる。より幻想的な一夜を過ごしたいという方にオススメしたい。
「スキージャム勝山」ではほかにもセグウェイ体験やパラグライダー、パークゴルフなどオフシーズンでも楽しめるレジャーが豊富だ。「わんぱく恐竜ランド」など周辺施設も充実している。「ジオ・イルミネーション」は7月1日〜11月4日まで開催。入場料は大人1,000円、小学生500円、未就学児は無料となっている。東京・大阪などの都市部からも約3時間で行くことができる自然と光の世界に、ぜひ訪れてみてほしい。