2012年以来、売上を伸ばしているローソンストア100の「100円おせち」が今年も発売される。新商品も加わって、さらにラインナップが充実した100円おせちは12月25日(水)より発売されるが、その先行試食会が12月4日(水)に東京都内で行われた。
なぜ100円という低価格が実現可能なのか?
試食の前に100円おせちの商品開発責任者である、株式会社ローソンストア100の近藤正巳商品本部副本部長が登壇。100円おせちの販売推移などを語った。
100円おせちは、かまぼこ、昆布巻き、数の子、栗きんとんなど、おせちの定番料理が少量パックで100円(税別)という低価格で販売されるシリーズ商品。おせちを作るのではなく買う層が増えたこと、世帯の少人数化、ライフスタイルの変化などに後押しされて、2018年度は過去最高の約115万個の売上を達成している。今年は新商品4品を加えた全32品を展開。2018年度の1.2倍の約138万個の売上を目標としているという。
近藤副本部長は、なぜ100円というリーズナブルな価格が実現可能なのかという秘密も明かした。そこにはコストダウンのための様々な工夫があった。商品によっては製造、パック、在庫保管、物流をひとつのメーカーに集約した他、パッケージのデザインを統一してコストを削減。
また、コストダウンのために「シーズンオフの工場のラインの活用」も行なっている。たとえば、栗きんとんは春と夏が稼働のピークとなるゼリーの工場のラインを活用。工場のシーズンオフである冬に、そのラインを使って栗きんとんを製造したのである。
豪華な盛り付けやインスタ映えする盛り付けも
続いて、料理研究家の小林睦美さんが100円おせちを使った様々な盛り付け方法を発表した。「100円とあなどるなかれ」とばかりに全32種類をぜいたくに使った三段重おせちや、和・洋・中にアレンジしたワンプレートおせち、まるで原宿のカップアイスのようにインスタ映えしそうな「ワンハンド原宿風おせち」などを披露。オーソドックスなものからオリジナリティあふれるものまで、幅広いタイプの提案を行なった。
小林さんによる盛り付けの解説の後は、いよいよ100円おせちの試食。実食してみると素材も味付けもどちらもクオリティが非常に高く、「とても100円とは思えない」と感じられた。各料理を手がけたメーカーについて聞くと、佃煮類などは大正時代から続く老舗が手がけているそうで、ローソンストア100が味の面でまったく手を抜いていないことが理解できた。
100円おせちは早い段階で購入する人が多く、その売上のピークは発売直後の12月25〜26日とのこと。数量も限定されているため、店舗によっては品切れになることもあるそうなので、100円おせちをお正月の食卓にならべたい方は早めに購入したほうがよいだろう。