いま連日話題になっているウイルスの問題。ウイルスに侵されないためにはこまめな手洗いや、なるべく外出を控えるといった物理的な予防法に目が行きがちだが、身体の免疫力を上げて、ウイルスに侵されにくい体を作ることも非常に重要だ。免疫力向上に役立つのは、日々の食事である。

免疫力を高める食事とは?

免疫力とは簡単に言えば、病気から逃れる力のことであり、低下すると病気にかかりやすくなってしまう。ウイルスに感染しやすくなるだけでなく、がんなど重い病気につながる危険性もあるので、免疫力は自分の体を守ってくれる重要な力だと言える。

この免疫力を向上させるための基本的かつ効果的な方法は、食事である。免疫力によい効果を与える食べものとして、玄米、トマト、きのこなどがよく知られている。また、お茶に含まれるポリフェノール類にも免疫力を補う効果があるとされている。

積極的に取り入れたいのは「発酵食品」

発酵食品も、免疫力を大きくアップさせることが知られている。免疫細胞の大半は腸の中で生きている。腸まで届く健康的な食事をとることが、免疫細胞によい影響を与えるのだ。腸内の善玉菌が腸内環境を整えることで免疫細胞を強くするので、善玉菌を増やす効果のある「納豆」や「ヨーグルト」「キムチ」「みそ」「チーズ」「ぬか漬け」などがおすすめ。とくに「納豆」は日々の食事に採り入れやすいものだが、既にスーパー店頭では品薄になっている模様。

ほか筆者が注目している発酵食品として「ケフィア」がある。ロシア生まれの発酵乳であるケフィアは、見た目はヨーグルトと似ているが、ヨーグルト以上に多種の乳酸菌と酵母を含んでいるという大きな特徴がある。

今回の騒動以前から、ケフィアがもたらしてくれる整腸作用や抗アレルギー効果は注目されていたが、ウイルス予防に最適な食品として、あらためてクローズアップされるのではないだろうか。

ケフィアの取り入れ方

以前からケフィアに着目していた筆者の立場から、簡単にガイドさせて頂こう。まず日本では食品衛生法の関係で、生のケフィアを店頭で購入することは難しい。発酵のガス抜き穴を容器に空ける必要があるためだ。乾燥ケフィアを使ったサプリメント型が一般的である。

サプリメントは栄養バランスを補うものなので、普段の食事はそのままに。筆者はケフィア以外の成分も含まれたハイブリッド型、大木製薬の商品を愛飲している。「パパーチュアブル ケフィアCa+D」「SFF ケフィア+乳酸菌」など。前者はカルシウムとビタミンD配合で骨や歯の形成を助けるもの。後者は腸の活性化を促す多量の乳酸菌配合で、腸内環境をトータルで改善する商品。それに加えて、冷蔵庫にヨーグルトがある場合は合わせて摂取するように心掛けている。

このウイルス騒動は、まだまだ沈静化に時間がかかるだろう。手洗いなどの物理的対策も大事だが、ウイルスに負けない身体づくり・食事を通して体内の免疫力を養うことも、ぜひご一考頂きたい。