バルカン半島上にあり、かつてはユーゴスラビアの一部だったモンテネグロ。世界遺産の町コトルやアドリア海沿岸のリゾート地プドヴァなど南部に人気が集まっている一方、その他の地域にも手つかずの自然を主とした見どころが数多くあります。
そのひとつが、「ヨーロッパのグランドキャニオン」として親しまれているタラ渓谷。秘境と呼ぶにふさわしい山奥の渓谷には手つかずの自然風景が残るほか、渓谷の上を滑走するジップラインや川でのラフティングなどアクティビティも豊富です。
モンテネグロ北部に広がるドゥルミトル国立公園内にあるタラ渓谷。全長約80km、深さは最大1300m(平均1000m以上)にもなり、ヨーロッパで最大規模を誇ります。
タラ渓谷に架かっている橋は、なんとたったの1つだけ。アーチが美しいこの橋は1940年に完成して以来、渓谷の両側をつなぐ重要な役割を果たしているのです。
全長350mの橋は車または徒歩で渡ることができ、橋の上からは世界遺産に登録されている大自然の風景が楽しめます。
橋の上から見える風景。起伏に富んだ渓谷内では豊かな生態系が育まれ、シャモア(カモシカの仲間)やイヌワシをはじめとする貴重な動物たちも生息しているのだそうです。
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