中庭では周囲をかこむ壁一面にだまし絵が描かれています。一見すると窓枠や出窓があるように見えますが、本当は平らな壁。だまし絵が巧妙すぎて、一目見ただけではどこまでが絵なのか分からないくらいです。

窓枠の絵は全て同じように描かれていると思いきや、よく見ると枠の形が微妙に違うなど遊び心たっぷり。出窓部分の装飾も美しく、つい細かい部分まで観察してしまいます。

反対側の壁でひときわ目を引くのが、上のほうに描かれている日時計。時計の上に記されている「1499」の数字は、これらの絵が描かれた年を表しています。

それにしても、これらの絵はどの様な意図で描かれたのでしょうか?「当時の城主の趣味」、「資金が尽きた」など様々な憶測ができますが、詳しい事は分かっていません。

今回は割愛しますが、城内ではこの地域における15、16世紀の絵画や彫刻を集めたギャラリーのほか、部屋の一部を見学可能。時間に余裕があれば、ぜひ場内の見学もしてみてください。

フュッセンの中心に堂々とそびえるホーエス城。壁に描かれただまし絵は細かいところまでこだわりが見られ、ついつい時間を忘れて見入ってしまいます。ロマンチック街道終点の地で、壮大なだまし絵の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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