2020年5月にローンチされたRenVMは、Ethereum上でrenBTCというBTCのステーブルコインを発行するプロトコルである。BTCのステーブルコインのうち7割超のシェアを占めている、2019年2月にローンチしたwBTCと比べると、renBTCは後発ながらも順調にシェアを拡大しており、第2位の座につけている。
renBTC の価格は、BTC価格とほぼ連動している。wBTCとrenBTCの9月の価格推移を比較すると、wBTCは0.98~1.03BTCで推移する一方、renBTCは0.96~1.04BTCで推移しており、振れ幅に大きな差は認められない。
renBTCは、RenVMにBTCを担保として預けることで生成される。renBTCはスマートコントラクトによって分散型の仕組みで発行される。BitGoが中央集権型のカストディとして機能するwBTCとは対照的であるが、Ethereum上にBTCのステーブルコインを発行するという役割は同じである。
RenVM上で発行されているrenBTCは総額2.4億ドル、供給量は22,226枚である。wBTCとの比較感では、RenBTCは大手CeFi取引所への上場が限られており、また(Uniswapよりは)Curve Financeでの取引が大きいのが特徴である。一日当たりの取引量はRenBTCが約800万ドルに対してwBTCが約5,700万ドルと7倍の開きがある(9月29日時点、CoinGeckoより)。一方、RenBTCの作成にかかる手数料は0.1%であり、wBTCの0.25%よりも安い。