それが、大鳥居に掲げられている扁額。

「扁額」というのは神社の表札のようなもので、どこの神社の鳥居にもかかっています。一般的には、表にひとつだけかかっていますが、厳島神社の場合、沖側に「厳嶋神社」、社殿側に「伊都岐島神社」と、異なる表記の2つの扁額がかかっているのが珍しいところです。

普段は沖側にかかっている「厳嶋神社」の扁額をこうして間近に見られるのは、保存修理工事の今の時期ならでは。扁額の修繕は実に13年ぶりで、2020年12月13日までの期間限定公開です。

実際に対面すると、思いのほか大きいことに驚きます。畳3畳分くらいのサイズがあるそうで、扁額の大きさからも、いかに大鳥居が大きいかということが実感できますね。

宮島のシンボルである大鳥居が見られないとなると、大鳥居以外の宮島の魅力が心に入り込んでくるから不思議です。穏やかな波の上を行き交う船や、海上に浮かぶように建てられた朱色の社殿を眺めていると、心がふっとほどけていくような感覚に包まれました。

次ページ