バンナムHDのバンダイナムコエンターテインメントは12日、スタートアップ投資ファンド「Bandai Namco Entertainment 021 Fund」を新たに立ち上げたと発表した。
同ファンドを通じて、これまで培ってきたIP軸戦略やそのノウハウと、スタートアップ企業の強みを掛け合わせることで、「IPメタバース」の構築及び新たなエンターテインメントの創出を目指す。また、意思決定のスピードを加速させるために同ファンドを立ち上げたようだ。既存のエンターテインメントの強化・拡張を行う取り組みや全く新しいエンターテインメントを生み出す取り組み、エンターテインメントを届ける技術・活動、エンターテインメントと人々のつながりをより熱く強くするための活動に投資していく。
主に、国内外のブロックチェーン、VR/AR/xR、AIなどの技術を活用したエンターテインメントに関連するプロダクトやサービスの提供、また、メタバース、Web3.0関連の事業を行うスタートアップ企業などが投資対象となっている。投資対象ステージは、プレシードからレイターステージまでの幅広い成長ステージの企業を対象としており、年間10億円程度、3年間で30億円の出資を想定しているという。
バンダイナムコグループは2月8日に、25年3月までの中期計画を発表しており、3年間でIP軸戦略の進化に向けた戦略投資として合計400億円の投資を行うようだ。IP価値最大化に向けた戦略投資に250億円、「IPメタバース」開発に向けて150億円を投資する計画を示した。また、バンダイナムコ研究所は3月15日、ゲームに特化したブロックチェーン「Oasys」プロジェクトに初期バリデータとして参加することを発表している。バンダイナムコグループ全体でメタバースやブロックチェーンへの投資を積極化しており、今後も同社の動向に注目が集まりそうだ。