10月10日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)は、今月7日に外国人記者に向けて開かれた旧統一教会の元2世信者による会見を特集。宗教2世が親から信仰を強いられる状況や環境を「児童虐待」「宗教虐待」だと激しく非難した。会見を開いたのは、元2世信者の小川さゆりさん(仮名)。現在は脱会し一般男性と結婚している。
旧統一教会の信者同士による合同結婚式で出会った両親のもとに“祝福2世”として生まれた小川さんは、幼少期から「恋愛禁止などを教えられ、それを破った場合『地獄に落ちる』などと脅す教育を受けてきた」といい、貧しい家庭環境のせいで長期にわたっていじめを受けたり、バイト代などの200万円は献金のために両親に没収されたりしたという。
こうした環境について、司会の宮根誠司(59)は「これって児童虐待ですよね」と指摘し、旧統一教会問題に詳しいジャナーリストの鈴木エイト氏も「明らかにそう捉えていいと思います」と同調。さらに「弁護士の立場から見ると、これが本当に事実だとしたら児童虐待ですよね?」と聞かれた本村健太郎弁護士(55)も「はい。児童虐待として定義されている広義の中に、今回のような特にクローズアップされている“いわゆる宗教虐待”も加えるべきだという議論も今出ている」と、児童虐待や宗教虐待にあたる可能性が高いとコメントした。
続けて、本村弁護士は、このような議論をすると常に「信教の自由があるから」との言い訳が出てくるが、「たとえ信教の自由であっても人の権利を侵害したりするような行為には、もはや信教の自由の保証は適用されない。たとえ親であっても自分の子どもであっても、宗教への信仰をを強制することはできない」とし、「子どもの権利を侵害することになると、こういう行為はまさに虐待行為にほかならない。違法な行為であると思われます」との見解を示した。
これには視聴者からも「思ってることを述べてくれた」「ほんとにその通り」「親に子どものお金を取らせて貢がれる。こんな罪がほかにあるだろうか!」「これこそ地獄だよね」との声が上がっている。
「『どうかこの団体を解散させてください』と訴えた小川さんの会見を見て、改めて“宗教2世”が抱えている問題を直視した人も多かったのではないでしょうか。ただ、いまのところ岸田文雄首相は解散命令に後ろ向き。国民の不信感が増す中、今こそ自民党にはびこる旧統一教会を根絶やしにし、きっぱりと旧統一教会との関係性も断絶してほしいところですが、このままだと今までのように解散命令もしなければ政治との関係性もうやむやにされてしまう可能性もある。今、そこが一番心配なところではないでしょうか」(政治記者)
「旧統一教会の問題にはもううんざり」と感じている人もいるのも確かだが、この問題を風化させないように『ミヤネ屋』にはなんとか粘ってほしいものだ。