1月13日の『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合)で放送された、カレーに関する実験が視聴者から疑問の声を集めている。
問題となっているのは、チコちゃんが出題した「カレーの匂いを嗅ぐとカレーが食べたくなるのはなぜ?」というクイズを取り上げている際の一幕。チコちゃんによると「匂いを嗅ぐから食べたいのではなく食べたいから匂うのだ」とのことだった。
また、解説を務めた福井大学医学部助教の村田航志氏によると、これまでは「匂いに刺激されて食欲が湧く」と考えられていたものの、近年の研究で「脳が栄養のある食べ物をおぼえていて、そのとき身体が欲しがっている栄養の匂いを嗅ぎ分けている」ことが分かってきたとのこと。
カレーの場合、漢方薬のように胃を活発にしたり、血行を促進したり、疲労回復効果もあるスパイスがたくさん使われており、さらに肉や野菜もたっぷり入っている。そのため、脳が「健康にとてもいい食べ物」として記憶。栄養不足を感じ取った時「あの栄養たっぷりのカレーを食べたい」という欲求を体に伝え、これを元に身体は「カレーの匂い」を探し出すという仕組みとのことだった。
この説を元に、番組では「カレー欲が満たされている場合にカレーの匂いが嗅ぎ分けられるかどうか」の実験をおこなうことに。「何を食べてもおいしい」と言うスタッフを使い、何も知らせずにカレーを食べさせ、その後目隠しをした状態で目の前にカレーを置いて、その匂いを嗅ぎ分けられるかを実験。結果、スタッフは「目の前にある食べ物はなんでしょう?」と聞かれても、カレーの匂いを嗅ぎ分けられず。カレーにかなり顔を近づけて匂いを嗅いでも「ごはんですね」と答えてしまった。
「しかし、この実験に視聴者からは、『それはカレーの匂いに慣れたからでは?』『単に食べたから鼻や口の中にカレー臭が充満してしまったからじゃなかろうか?』『鼻の匂いセンサーは同じ匂いを長く嗅いでいると感じなくなるというだけにも見える。ボーッと実験してんじゃねえよー』というツッコミが集まることに。今回は食べてすぐ直後に実験をおこなっていたため、検証の環境が充分だったとは言えず感心よりも疑問の声が多く集まってしまったようです」(週刊誌記者)
まったく同じカレーではなく、少し風味の異なるカレーを使ったり、少し時間を置いたりするなどの配慮はおこなわなかった今回の実験。多くの視聴者から疑問が集まってしまったようだ。