17日の『めざまし8』(フジテレビ系)で、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が岸田文雄首相(65)の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件に言及したものの物議を醸している。

岸田首相が15日、衆院補選候補者の応援演説のため雑賀崎(さいかざき)漁港を訪れたところ、筒状の爆発物が投げ込まれる事件が発生。男はすぐに取り押さえられ、兵庫県川西市の木村隆二容疑者(24)が威力業務妨害容疑で現行犯逮捕された。

橋下氏は、昨年7月8日に奈良県奈良市で選挙の応援演説中に銃撃されて亡くなった安倍晋三元首相(享年67)の銃撃事件後、旧統一教会問題をめぐる“救済法”が可決・成立した件を例にあげ、「安倍元首相を襲撃した山上被告の、あの行動によって、報道だけじゃなくて実際に国が動いちゃったわけです。法律をつくって」と指摘したうえで「やっぱり国全体としてみると、山上被告の行動によって国が動いたという現実を作ってしまったというのは大きな問題だと思います」と持論を展開した。

これに反応したのが、旧統一教会に詳しいジャーナリスト・鈴木エイト氏(55)。自身のツイッターで「山上被告の行動の前に国が動かなければならなかった。規制すべき対象であるカルトと癒着してきた政治家の問題について国は動いていない」と猛反論した。

橋下氏の発言については視聴者からも「国が動いてしまったって何?さすが橋下さんですね、全く共感出来ないコメント」「見えてなかったことが可視化され、その状況を知ったことで法律が作られた。可視化のきっかけではあるかもしれないが、行動によって動いたなんて、ねじ曲がった人の見方だと思う」との声が飛び交っていた。

「現段階で犯行動機はわかっていないため、木村容疑者が山上被告をテロの成功体験として模倣したかどうかは不明。しかし、橋本氏の言い分だと今後同じような事件が発生した場合も『テロで国が動いた前例を作ったから』ということになりかねません。事件の容疑者を“英雄扱い”するのは言語道断として、 “根本原因”が政治にあることから目をそらし続ける限り、同じような事件が起こり得るということにしっかり向き合ってほしいですね」(政治記者)

とはいえ、こうして遊説中の政治家への襲撃事件が頻発するのは異常事態。選挙活動の在り方については変化を求められる時期にきているといえそうだ。