2027年4月、株式会社バンタン(本社:東京都中央区、代表取締役社長 木村良輔) は、eスポーツ市場を支える人材を育成する「ZETA DIVISION GAMING ACADEMY POWERED BY VANTAN」を東京、大阪、名古屋に新たに開校すると発表した。同校は、世界で活躍するプロeスポーツチーム「ZETA DIVISION」が全面監修するという。去る3月19日、都内で記者発表が行われた。
いまや日本国内のeスポーツファンは1,000万人を超え、成長の局面にあるという。2025年の市場規模は前年比116%の約200億円に達する見込みだ(日本の市場規模 日本eスポーツ連合2024)。世界の中では後発的だったという日本のeスポーツだが、近年は世界大会が日本で開催されるなど活況し急激に伸びてきている。世界大会は数万人規模のスタジアムを会場とする規模感だ。
また、Twitch(ライブ配信プラットフォーム)のeスポーツチームの年間総視聴時間ランキングのトップに日本のZETA DIVISIONが上がるという。時間に換算するとおよそ1億1,000万時間、日本人が日本語でゲーム配信を見ており、日本がゲーム配信(ストリーマー)大国であるということがこの結果から窺える。サッカーや野球を観戦し熱狂的にチームを応援するのと同じだ。
急激に成長しつつある日本のeスポーツ市場は、拡大とともにファンも増え、広告価値も上昇。だが、その市場を支えるだけの人材がいないというのが切実な課題だ。イベント開催やライブ配信はあらゆる業界でも行われているが、eスポーツに関しては専門性の高さがネックになっている。
「大会があればゲームの数だけ専門知識が必要になってくるという世界なんです。大会運営、チームのマネジメント、配信……つまりは全ての人材において足りていない、eスポーツと社会を繋げる人材の育成が急務と考えています。これらを踏まえてこのほどのバンタンとの協力のもと専門スクールを開校するということになりました。(中略)我々が世界を通じて培ってきたeスポーツの知見を本校のカリキュラムに落とし込んで提供したいと考えています」
と、ZETA DIVISION を運営するGANYMEDE株式会社 執行役員事業開発部部長 千葉哲郎氏が開校の経緯を説明した。
そして、社会に近いスクールをモットーに掲げるバンタンとタッグを組むことでeスポーツを支える、ゲーミングカルチャーを牽引する人材育成に挑戦するという。バンタンは全国にスクールを構える61年の歴史を持つ教育機関。講師に現役のクエリエイターを迎えるなど実践的で活きた授業を展開する。またKADOKAWAグループという強みも活かされるだろう。
来春開校予定の「ZETA DIVISION GAMING ACADEMY POWERED BY VANTAN」も、現役で活躍しているクリエイターが教壇に立つという。イベント運営、コンテンツ制作などeスポーツを体系的に学べるカリキュラム。ZETA DIVISIONのトライアウトも開催され、プロ所属へのチャンスもひらかれている。
記者発表では、ZETA DIVISIONのクリエイターであり、2022年に同チームが世界3位になったときの立役者でもあるcrow氏も登場。GANYMEDE株式会社 代表取締役 西原大輔氏とのトークセッションも行われた。
「この業界にはどんな人が向いているのか、必要とされているのか?」といった質問に対しては、異口同音に人間性や社会性、人とのつながりを大切にすることなど、「対人」について語っていたことが印象深い。新たなゲーミングカルチャーの未来は、多くの人にその門戸がひらかれていると感じた。