だが、この時の記事に怒った倉持氏は「プライバシーを侵害された」などと文書で通知した上で、2歳の息子との面会さえも禁止したのだった。この文書については、5日発売の週刊文春でも公開されており、「(マスコミに口外しないとの)確約がなければ長男との面会交流を見合わせざるを得ません」など、子供をタテに圧力をかける、冷酷な文面に批判が集まっていた。

ある日、いきなり幸せだった家庭が壊され、愛する夫も息子さえも自分の前から去っていく。しかも、そんな不条理な略奪不倫の相手の有名議員は何ら詫びることなく、国会で弱者の正義を語っている。世間に訴えることなく、ただ飲み込まねばならないA子さんの辛苦は想像に難くない。

A子さんは5日発売の週刊文春でも「2歳の長男は突然母親と会えなくなり、状況がわからず、とても不安を感じているはず。一刻も早く、『ママはいつも君のことを想っているんだよ』、『愛しているんだよ』と伝えてあげたい」と我が子に会えぬ辛さを訴え、「山尾さんは、子を持つ母親として、私の気持ちが分からないのでしょうか」と悲しみをつのらせていた。そして悩んだA子さんは、ついに冒頭の提訴準備に踏み切ったというのがことの経緯である。

これまで「むき出しの好奇心には屈しない」とマスコミの追求から逃げ回っていた山尾氏だが、提訴となれば簡単に無視することは出来ない。もちろん民事裁判なので法廷に不出頭の可能性はあるが、不倫があったのかどうかが法廷で審判を受けることになる。

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