ゲーテの家のハイライトが、ゲーテが息を引き取った寝室。「ファウスト」を書き上げた翌年の1932年、ゲーテはベッドの脇にある肘掛け椅子でその生涯を終えました。

享年82歳。ゲーテが臨終の際に残した「もっと光を」の言葉はあまりにも有名です。

ゲーテの家の隣には、モダンな造りのゲーテ国立博物館が併設されており、11の展示室で「愛」「世界」など、テーマごとに分けられたゲーテの遺品や関連資料が展示されています。

著述はもちろんのこと、政治や地質学、植物学、生物学、光学など、ゲーテがいかに幅広い分野に取り組み、その才能を発揮していたかに驚かされることでしょう。

それと同時に、あまたの恋を経験したゲーテの人生は、私たち誰もがもっているようなきわめて人間的な感情をのぞかせます。

類まれなる天才でありながら、どこか親しみを感じる人間性も、ゲーテが死後180年を経てなお敬愛されつつけるゆえんなのではないでしょうか。

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