各礼拝堂がそれぞれのグループの威信をかけたかのような華麗なる仕上がりで、天井から壁にいたるまで、各グループを象徴する精巧な彫刻で覆われた空間は「圧巻」のひとこと。
こうした内装に加えて聖ヨハネ大聖堂で見逃せないのが、併設の美術館にあるカラヴァッジョの傑作「聖ヨハネの斬首」。美術館といっても、大聖堂内の一室にあります。
「聖ヨハネの斬首」は、ローマで殺人を犯したカラヴァッジョが、南イタリアを放浪した後、友人の騎士を頼りにマルタに逗留したときに描いた作品。カラヴァッジョが描いた最大の絵で、彼が唯一サインを残した作品でもあります。
大胆な構図と、聖ヨハネにスポットライトが当たっているかのような光と影のコントラストが実にドラマティック。不思議な静けさとダイナミズムが共存した、観る者を引き込む大作です。
聖ヨハネ騎士団の栄光を「これでもか」と見せつけている聖ヨハネ大聖堂。ここに来れば、勇敢な騎士たちのたましいが今も生き続けているように感じられることでしょう。
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