言わずと知れたスパイ映画「007」。映画の中で主人公のスパイ、ジェームズ・ボンドが所属するのが、イギリスの情報機関のひとつである「秘密情報部(Secret Intelligence Service MI6、略称SISまたはMI6)」です。
MI6の役目は国外からの脅威に対し、イギリスの安全を守るために情報収集及び分析を行うこと。

今回は007の劇中に何度も登場した、ロンドンに実在するMI6ビルをご紹介します。
MI6ビルが位置するのはロンドン南西部のテムズ河沿い、地下鉄「ヴォクスホール(Vauxhall)」駅近く、地上では主要道路が交差する「ヴォクスホール・クロス(Vauxhall Cross)」です。

駅を出ると一風変わった建物が交差点を取り囲んでいます。
まるで何かの発射台のようなバスターミナルの突き出た屋根部分は太陽光パネルが設置されています。

河を見下ろす高級マンションも奇抜なデザイン。

そんな建物群の中で、一際異彩を放っているのがテムズ河の南岸にそびえ立つMI6ビルです。

007に登場するのは実はテムズ河に面したビルの裏側で、映画に映らないビルの正面は道路側。

入り口には『こちら秘密情報部』などと書かれたプレートの類は何も掲げられていません。

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