長さ57メートル、幅15メートル、高さ19メートルという壮大な身廊の天井は、聖ヨハネの生涯を表す天井画で彩られ、騎士たちの言語別に設けられた8つの礼拝堂は、目もくらむような黄金色の装飾や絵画などで「これでもか」といわんばかりに豪華に飾られています。
床一面を覆う、色大理石の文様にも注目。これは特に功績のあった団員たちを称えるための墓碑で、その数400ともいわれています。
天井から壁、床にいたるまで、騎士団がその名誉を賭けるかのように華麗に装飾を施した空間は、ため息なしには見られません。
大聖堂内部の美術館にある、バロック期に活躍したイタリア人画家カラヴァッジョの傑作「聖ヨハネの斬首」も必見。
この絵画は、カラヴァッジョ最大の作品であると同時に、彼が唯一サインを施した作品。大胆な構図と、光と影のコントラストが鮮烈な印象を残します。
・騎士団長の宮殿
パレス広場に面して建つ大きな建物が、1547年に完成した騎士団長の宮殿。現在は大統領府と議会として使われていますが、一部は博物館として公開されています。
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