しかも今回の「裏口入学」は、昨年の5月に画策されていたという。天下り斡旋問題で前川氏が事実上の引責辞任をし、そして加計学園問題や出会い系バー問題などで前川氏がメディアに再登場していた時期と重なる。個人的には、前川氏は在職中の天下り斡旋問題についてはまったく反省がないように見える。むしろそれよりも(自身を事実上処罰した)安倍政権批判に熱心である。このような文科省貴族の居直りにさえみえる動向の中で、別な文科省貴族の汚職が行われていたことは、まさに同省の腐敗のきわみを見る思いである。

先にも書いたが、「裏口入学」もまた天下り斡旋も、大学行政への過剰な介入がその背景にある。大学入試センターや国立大学への出向という慣例なども見直すべきである。まさに文科省貴族こそ教育の腐敗を一身に体現している。