世界銀行は、オーストラリア・コモンウェルス銀行(CBA)に業務を委任し、ブロックチェーンを使った債権「bond-i」を発行することを9日付で発表した。

同銀行は、持続可能な開発を目的に、年間約500~600億ドルの債券を発行している。「ブロックチェーンで運営する新しい債券に対する投資家の関心が高まっている」と指摘し、幅広い投資家と協議を行った後、ブロックチェーンを利用した取引をローンチする予定であると述べている。「ブロックチェーンは、債券市場における多数の仲介業者や代理店の間で行われるプロセスを効率化する可能性がある」と指摘しており、資金調達や証券取引の簡素化、運用効率の向上、規制監督の強化を目指すとしている。

発表に際し、世界銀行の副総裁兼トレジャラーであるアルンマ・オテ氏は「新興テクノロジーが、我々が市場を強化し、投資家のニーズに応え、変革し続ける為に、革新的で良識的な可能性を平等に提供してくれると信じている」と述べている。また、同銀行の副総裁兼世銀グループ最高情報責任者代理・情報テクノロジー管理総局であるデニス・ロビタイル氏は、「技術を軸に、各国の開発を支援することは、貧困を減らし、持続可能な発展を促進するという我々の目標を達成するための鍵となる」と発言している。