全米オープンでセリーナ・ウィリアムを破り、日本人史上初のグランドスラム初優勝を飾った大坂なおみ選手(20)。そのプレーには世界中から賞賛が集まり、日本国内でも安倍晋三首相(63)をはじめ、SNSメディアや掲示板が歓喜の声に湧いた。

だが、日本の左派、自称リベラル界隈だけがなぜか手放しに喜びを表せず、「偉いのは日本人ではなく、大坂自身」「政治家が大坂優勝を称えるのは政治利用」などという着地点に誘導しようとする動きが目立っている。

特に酷かったのが、9月13日に神奈川県で行われた帰国会見でのハフィントンポスト記者の質問である。

ーー古い日本人像を見直す」という報道があるが、自身のアイデンティティーは?

伝統や歴史が大嫌いな左派らしい、まるで”古い日本”が悪であるかのような質問である。大坂選手は一瞬、戸惑ったような表情を見せて、「その報道はテニスに関してですか?」と問い返した。すると同サイトの記者は懲りずに次のように尋ねる。

ーーテニスというよりも古い日本人像『日本人との間に生まれた人が日本人』という古い価値観があるが大坂選手の活躍でそれを見直そうという動きがでている。

一体、大坂選手に何と答えてもらいたいのか。なにがなんでも「日本人から差別されるハーフ」という役割を演じさせたいようである。4歳で渡米した大坂選手には、日本人から差別された当事者意識などあろうはずもない。

大坂選手は呆れたように「それ、質問なの? アイデンティティーは深く考えない。『私は私である』としか思いません。私が育てられた通りになった」とキッパリ。この回答に満足がいかない記者は、さらに「もう一問!」と図々しく質問しようとするが、司会者に「結構です!」と遮られていた。

おそらくハフィントンポスト記者が問題にしたのは、写真家の桐島ローランド氏(50)が9月8日に書き込んだ「『大阪なおみは日本人じゃない』『日本人に見えない』とか書いているツィート見かける」「いい加減この島国根性辞めて欲しい」との発言だろう。だが、これもごく少数の投稿者の極端な書き込みをもって、「日本人はハーフを差別する」という全体の印象を作り上げるツイートである。桐島氏が取り上げたフランスであれ、アメリカであれ、ネット上に差別意識を持った書き込みは特定数は見られるはず。大多数の日本人はむしろ、先入観なく素直に喜んでいたのだ。

まさに火のないところに”差別”を点火する。LGBT問題もしかり、沖縄の差別問題、アイヌ問題も同じ構図で”差別”が作り上げられている。これが「弱者」をメシの種にする彼らの手口なのである。

大坂選手は東京五輪(2020年)には「日本代表」として出場すると明言している。それでも、日本の現行法では(二重国籍の状態にある)22歳までに国籍を選ばなければならず、大坂選手は、来年の誕生日に結論を出す。大坂選手がどちらを選ぶにせよ、日本に縁ある人物になんら変わりない。その時には、我々は日本人として彼女の選択を敬意をもって受け入れたいものである。