西洋と東洋の融合に加え、新旧のバクーの風景が同時に見られることにも気づくはずです。

趣たっぷりの旧市街の路地の先に見えるのは、2012年に完成したフレイムタワー。総工費350億円をかけて建てられた3つのビル群は、アゼルバイジャンの代名詞である「火」をかたどっています。

高さは182メートルと、東京の高層ビルに比べると控えめながら、町を見下ろす高台に建っているために、高さ以上の迫力があります。

バクーの町のあちこちから目にすることができますが、せっかくなら間近でその雄姿を見てみたいもの。旧市街の南西にある乗り場からケーブルカーに乗れば、気軽にフレイムタワーの足元まで上ることができます。

曲線づかいが美しいフレイムタワーは、至近距離から見るとさすがの迫力。トルコ風のミナレット(尖塔)をもつモスクとのコラボレーションは、アゼルバイジャンがイスラム教の国であることを意識させます。

青く輝くフレイムタワーの表面は、日中は周囲の風景を反射し、夜になると10000枚ものLEDパネルによってライトアップされ、アゼルバイジャンの国旗や炎などが映し出されます。

ケーブルカー駅周辺に広がる展望台からの景色も必見。現在も建設中の建物が多数見られ、成長を続けるバクーの「いま」が感じられます。

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