アジアとヨーロッパの文化が絶妙に混じり合った風景を目の前にすれば、ここが文明の十字路、アジアとヨーロッパが出会う場所であることを肌で感じます。
敬虔なキリスト教徒が多いジョージアだけに、首都トビリシには新旧の教会がたくさん。なかでも中心的位置を占めているのが、6世紀に創設されたシオニ大聖堂です。
現在は2004年建造のツミンダ・サメバ大聖堂にその座を譲り渡していますが、以前はこのシオニ大聖堂がジョージア正教の総本山でした。
教会内部には、ジョージアにキリスト教を伝えた聖ニノの十字架が納められています。イコンに彩られた教会内には厳かな空気が漂い、一日中祈りを捧げにやってくる信者の姿が絶えません。
ナリカラ要塞と向かい合うような形で川沿いの丘の上に建っているのが、メテヒ教会。5世紀に建てられたといわれる歴史ある教会で、何度も侵略者に破壊されては再建を繰り返してきました。
こぢんまりとした教会ながら、5世紀からほとんど変わっていないというその姿は、ジョージアの人々の誇りと信仰心を体現しているかのようです。
アジアとヨーロッパのはざまで、過去にさまざまな勢力に支配されてきたトビリシ。波乱万丈の歴史と、山に囲まれた地形があいまって、この地にはアジア的であり、ヨーロッパ的でもあるユニークな町並みが生まれました。
先進国ではないからこそ、昔ながらの景色や素朴な雰囲気が残るジョージア。これから、日本でもしだいに人気が高まっていきそうです。
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