美しいショッピングアーケード「ギャルリー・サン・チュベール」の近く、ブシェール通りの脇に入ったフィデリテ袋小路にあり、周辺はバーなどが並ぶ雑多な雰囲気の場所。グラン・プラスから延びる比較的大きな通り沿いにある小便小僧とは、ロケーションもかなり異なります。

通りを歩いていても、小便小僧のように人だかりができている観光スポットらしき場所もなく、「本当にここにあるのだろうか」と思ってしまうほど。

不安になりつつも、行き止まりになっている細い路地の奥に入っていくと、ありました!

この小便少女は、彫刻家デニス・ドブリエによって1985年に制作されたもので、1987年にここにお目見えしました。「通行人を楽しませるため」という目的のほかに、ガンとエイズの撲滅キャンペーンの一環でもあり、小便少女グッズの収益は、エイズ患者のために使われているといいます。

現在の小便少女は、悲しいかな柵が設けられ、オリの中に入れられているかのよう。当初このような柵はありませんが、像に触る人が後を絶たず、大切な場所の周辺がはげあがってきたために柵を設けたのだとか。

小便小僧の噴水にも柵のようなものはありますが、像自体は高いところにあるため、像が柵で囲まれているわけではありません。しかし、オリの中に監禁されているかのような小便少女のビジュアルは、いくら作品保護のためとはいえ、少々悲しいものがあります。

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