平成4年(1992)。今から26年前のクリスマスの日の出来事。

その年の2月に始まった『恐竜戦隊ジュウレンジャー』の放映も、いよいよ終盤を迎え、撮影も終わりに近づいていた頃。

”新米”のヒロインとして、何とかヨチヨチ歩きを始めた千葉麗子は、ジュウレンジャー”メイ姫”の役柄のまま、テレビ局内のスタジオにいた。眩いライトを浴びながら、とても戸惑っていた様に思う。”思う”としたのは、遥か遠くの記憶を辿って書いているから。

17歳の多感な少女は『せめてこの衣装がもう少しキレイだったら』くらいの不満を抱えていたはず。何せ撮影現場で使用している”メイ姫”の衣装は、あちこちと痛みが激しいものだったから。
当時のアナログ放送では何とか誤魔化しは効いたと思うが、これが現代のデジタル化されたハイビジョン放送だったら、とても耐えきれたものではなかった。

そして何よりも、そこにはいつものジュウレンジャーのメンバーは一人もいない。独り法師で立たされたスタジオの現場。それもアシスタントという、当時17歳の新人にとっては大役での番組出演だった。

傍らに立つ主役の司会者は、”ヒーローの中のヒーロー”といわれた大御所にして、仮面ライダー、戦隊シリーズでも伝説的な俳優・宮内洋氏だった。事前にある程度教えられたものの、大先輩たる「宮内洋」氏の事は今一つ理解できていなかった。

こんにちは! チバレイです。

宮内洋氏の司会、千葉麗子アシスタントで放映されたクリスマス特番【夢のスーパーヒーロー&ヒロイン】(1992年12月25日・テレビ朝日) は、テレビ朝日系の戦隊を始め、仮面ライダーや、メタルヒーローを紹介したユニークな番組でした。水木さんや影山さんといった、今日のアニソンの大御所たちも出演されていたのですが、どうやら関東地方のみの放送だった様ですね。

今となっては、すべてが”ぼんやり”とした古い記憶の中の事ですし、宮内氏とお会いしたのはその時一度だけ。

緊張と心細さは何となく思い出せるのですが、『ヒーロー・宮内洋』という圧倒的な存在は、未だ脳裏に焼き付いています。それほどに「常に役者であり、常にヒーロー」を徹底されていた方だったのです。

おそらく当時宮内氏は40代半ばだったと思われます。周囲はもちろんの事、新人の、それも30歳近く年下の私に対してさえ礼儀正しく、それでいてとても優しく接してくださいました。

多感な17歳は、大人の優しさの中に打算や社交的、表面的なもの、更には裏を見抜こうとする臆病な一面と、どこかシニカルな部分を持ち合わせているものです。ところが、宮内氏にはそれが全く感じられず、優しい中にも頼もしさと、ある種の厳しさ、信頼感さえ覚えた様に記憶しています。

そんなヒーロー・宮内洋氏が自らポリシーとし、常に公言されていた事…

『特撮ヒーロー番組とは子供たちに正義の心を教える教育番組に外ならない!』

恥ずかしながらこの事を知ったのはつい数年前の事。その時全てに合点がいったといいますか、『スゴい!』と、感動すら覚えました。

幼い子供たちが、始めて熱中し、わくわくしながら見つめる特撮ヒーロー番組。そこには友情、家族、愛、弱き者を守る心、正義といった様々な【善】が解りやすくストーリーに盛り込まれます。

子供たちはヒーローから大切なものを守る事、自らを犠牲に戦う姿や、その勇気をいつの間にか学ぶのです。

更には卑怯な事や裏切り、ウソ、弱い者いじめ、破壊や暴力が【悪】として描かれる事で、世の中の【善悪】の存在と、判断基準を覚えるのです。

これはもう、道徳的な教育番組といっても過言ではありません。いや、戦後の私たちがついぞ習わなかった『修身』に相当するのかも知れません。

そんな事を考えた時、宮内氏が常日頃から鍛錬を怠らず、己を厳しく律していた事、他人に対して礼節ある態度で臨んでいたのは世の中に”ヒーロー”として【善】を演じた者としての使命感なのだと思えてなりません。

特撮ヒーロー番組は、我が国の優れたコンテンツであると同時に、大切な文化・国民教育なのです!

不肖・千葉麗子! 戦隊シリーズに参加した一人としての誇りを胸に、たゆまぬ精進を誓うものであります!

■レーダー照射には「遺憾の意」より「空母保有」で対処すべし?

さて、我が国の正義のヒーロー、頼もしき自衛隊について、これまで何度かご紹介して参りました。

災害地へ赴き、過酷な救助活動や復興の支援を行い、多くの被災者を勇気付ける様は、国内はもとより世界中に感動を与え、大きな信頼と称賛を受けてきました。

”強さ”に裏付けされた本物の優しさ、思いやりと謙虚さを持つ日本の自衛隊は、私たち国民の誇りなのです。

その自衛隊に予てより念願だった【空母】保有が計画され、話題になっています。

2019年からの中期防衛力整備計画では、今後10年を見据え、サイバー戦、宇宙戦、電子戦という新たな領域での防衛を「多次元総合防衛」として展開していく事が想定されているようです。

中でも、目を惹いたのが「いずも型護衛艦」(1番艦いずも)・(2番艦かが)への戦闘機の発着を可能にするための改修、即ち空母化でした。

戦後創設された自衛隊に航空母艦(空母)は存在しませんでした。戦闘機の発着を可能とする事は、我が国の憲法上「攻撃型空母」と見なされ、その保有が認められなかったわけです。案の定、『専守防衛に徹するべきだ』と大騒ぎしている国がある様です。一体どの口がいうのでしょうね(笑)!

過去、我が国の防衛体制といえば、日本海沿岸を主として防衛拠点を置き、北朝鮮とロシアを牽制するものでした。

しかし、今日我が国を取り巻く情勢は大きく様変わりしています。覇権国家・支那中共と北朝鮮の脅威に加え、韓国までもが敵性国家としての条項を満たしつつあるのが現実です。

尖閣諸島を含む領土・領海は当然の事ながら、朝鮮半島と支那中共全域、南シナ海から太平洋に至るまでの全方位に向けて、空と海の防衛体制を敷くことが強く望まれているのです。

その意味でも、海洋に戦闘機を搭載して運用する空母の機動力は必要不可欠であり、「いずも型護衛艦の空母化」に大きな期待が寄せられているのです。引き続き将来的には、ヘリコプター搭載護衛艦「ひゅうが型」(1番艦ひゅうが)・(2番艦いせ)の空母化も計画されているのではないでしょうか。

相手が武力を以て攻めてきた時、若しくは武力を振りかざし威圧してきた時。

戦う事を避けたり、逃げていては例え生命・財産であれ、領土であろうとも「守る」事は叶いません。いくら法や約束事を盾にしようと、話し合いを持ち掛けようとも相手には通じません。
極論になりますが、武力には武力をもって臨むしかないのです。そして勝つ事によってのみ「守る」事ができるのです。

「遺憾の意」や「到底受け入れられない」なんて言葉を100回出すよりも、一回で良いから何かしらの制裁、行動をとるべきなのです。力の伴わない言葉、行動すら起こせない理屈は何の役にも立ちません。相手に足元を見られ、なめられるのがオチです。私たちはこれ迄「イヤ」という程目の当たりにしてきました。

『やられたらやり返す』のが国際的な常識です。もちろん武力でやられた時点で大きな被害を受けますから、理想とすべきは、相手にやる気すら起こさせない”力”を見せ付ける事であり、いつでも”やる”覚悟を持つ事なのです。

あの支那中共も、米国に対しては迂闊に手を出せません。いざとなれば”やる”のを知っているからです。

いつの時代も特撮ヒーローたちは強く頼もしい存在です。なぜなら正義の味方が、悪の組織や怪人から負ける事があってはならないからです。そして常に戦い続けています。それは決して自分のための戦いではなく、世のため人のために。

今や私たち国民一人一人に戦う覚悟、立ち向かう覚悟が求められていると考えます。「戦争する」のではなく、「戦争厭わず」という覚悟です。それは日本人としての自覚であり、矜持なのです。

昔観た特撮ヒーローの様に。

「強く!」
「気高く!」
「優しく!」

『悪と戦うのに必要なのは力じゃない
 悪に負けない心の強さだ!』
(「仮面ライダーV3」より)