そして北尾氏は、SWIFTの機能がコルダやリップルの仕組みに置き換わることができれば、既存の金融機関にとっても大幅なコスト削減につなげると話す。「(金融機関は)高い金をSWIFTに払っている。これを無くしたら、コストがますます減ることになる。時代はそういう風に変わってきている」
マネータップやSコインにXRP活用
リップルとR3の融合の一環として、北尾氏は、9月に発表したデジタル通貨発行プラットフォーム「Sコインプラットフォーム」でコルダとXRPを活用する考えを示した。SコインプラットフォームにR3の分散台帳技術を使い、コルダ・セトラとXRPを活用する。
またSBIが昨年10月に一般利用を開始した銀行間送金アプリ「マネータップ」にもXRPを活用する考えだ。このマネータップはリップル社の分散台帳技術「xCurrent」は使っているが、現在XRPは利用されていない。
「マネータップは素晴らしいと思っている。この分散台帳技術は、リップルの技術を使っている。やがてそこにXRPの通貨を入れ込んで、もっと早く、コストのかからない銀行間即時送金が可能になると考えている」
マネータップは現在、住信SBI銀行やりそな銀行など3行が参加しているが、さらに参加する金融機関を増やす意向だ。「早急に接続する銀行を増やす、徹底的に拡販していく」と打ち出す。19年中にはマネータップの事業を推進するための新会社を設立する計画も打ち出した。
将来的にはマネータップにXRPを使った形で海外への送金も目指すと、北尾氏は語る「たぶん今年にはxRapidがどんどん資金移動業者に使われるようになると思う。XRPのプラクティカルユースを増やしていくことで、僕はビットコインを時価総額に簡単に超えると予想しているし、そう信じてる」。
リップル社の国際決済サービスxRapidは、すでに大手金融機関の間で普及が進んでいるxCurrentとは異なり、xRapidは仮想通貨XRPの利用が義務となる。xRapidでは、クロスボーダー送金の際、銀行が円や米ドルでXRPを購入し、そのXRPを送金先の地元業者が地元の通貨に両替する仕組みを提供する。先日、英国の国際送金サービス会社MercuryFXが、xRapidを使った英国ーメキシコ間の送金で「約1万2100円と31時間」の節約に成功したことが話題になっていた。
(記事提供:コインテレグラフ日本版)
コインテレグラフ日本版は世界中で読まれている仮想通貨ニュースメディア大手「Cointelegraph」の日本語版です。新聞社やTV局出身者で構成される編集部が海外チームと連携しながら、仮想通貨相場を動かすニュースを発信し続けています。
- 1
- 2