アメリカの大手仮想通貨取引所クラーケンは2月4日、イギリスで仮想通貨取引所運営や先物取引サービスを手がけるクリプト・ファシリティーズを買収したと公式ブログで発表した。買収額は明らかにしていないが、「9桁」の支払額で買収したとしており、これはこれまでのクラーケンによる買収のなかで最大であるという。

クリプト・ファシリティーズは、2015年に設立され、金融規制当局である金融行為監督機構(FCA)に登録されている。同社は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)及びビットコインキャッシュ(BCH)の先物取引を展開しているほか、ビットコイン先物を手がける米CMEグループに対し、「CME CFビットコイン参照レート」というデータを提供している。

今回の買収によりクラーケンは「仮想通貨のスポットと先物取引における世界的なリーダーになれる」としている。つまり、クラーケンの顧客はこれまでの仮想通貨取引のほか、クリプト・ファシリティーズが展開する仮想通貨の先物取引を行うことが可能となる。

発表に際し、クラーケンのCEOであるジェシー・パウエル氏は、「業界をリードする先物商品やインデックス商品に適格なクライアントを紹介できることを嬉しく思う。今後、我々のチームはこれらの製品を強化し拡大していく。2019年には、トレーダーや機関投資家向けに優れた商品を販売するだろう」とコメントしている。また、クリプト・ファシリティーズのCEOであるティモ・シュライファ—氏は、「最も洗練された、強力でユーザーに親切な暗号通貨取引プラットフォームを構築することが私たちの使命だ。クラーケンと提携することで、次世代の製品を革新し、顧客に提供できる価値を飛躍的に高めることができる」と述べている。

クラーケンのこれまで多くの企業を買収してきた。買収した企業には、仮想通貨取引所コインセッター、クレバーコイン、グリデラや、複数の取引所のチャート、取引データ、ポートフォリオなどの情報ツールであるクリプトウォッチなどがある。