東京の吞ん兵衛たちがこよなく愛する居酒屋メニューの1つと言えば「煮込み」。

おそらくそれぞれの吞ん兵衛がそれぞれの愛する「煮込み」の味があり、どれが一番というのは人によって様々であろう。

まことしやかにささやかれている東京三大煮込みや五大煮込みというものには、森下の「山利喜(やまりき)」、千住の「大はし」、月島「岸田屋(きしだや)」、立石「宇ち多゛(うちだ)」、門前仲町「大坂屋(おおさかや)」の5つが挙げられている。

どのお店ももちろん甲乙つけがたいのだが、その中で今回ご紹介したいのが、立石の「宇ち多゛(うちだ)」だ。

・創業1946年(昭和21年)のもつ焼きの名店
「宇ち多゛(うちだ)」の創業は1946年(昭和21年)。

1946年(昭和21年)といえば、第二次世界大戦後、1年も経っていない状況。

戦後の混沌とした状況の中、GHQによる日本統治が行われ、財閥解体が実施され、日本国憲法が公布されるなど、戦後の日本の礎となるような様々な施策が実行されて行った年。

そんな混沌とした時代に、こちらのお店は産声をあげたのだ。

今でも変わらない雰囲気のこちらのお店には、多くのもつ焼きファンが平日の昼間から列を作るため、いまなお愛され続けているお店である事が分かる。

・絶品の煮込み
そんなお店で誰もがオーダーするメニューの1つと言えば、東京5大煮込みの1つとして数えられている、「宇ち多゛(うちだ)」特製の煮込みだ。

他のお店のようにコンニャクやネギ、豆腐などの具は一切なく、モツオンリー。

それぞれのモツの部位が持つ食感や味わいの違いがしっかりと分かる、それでいてまったく臭みなどない、新鮮で手間のかかった下ごしらえだからこそ味わえる、たっぷりのモツの煮込みを堪能できるのがこちらのお店の煮込みなのだ。

そんな美味しいモツ煮と一緒に美味しい好みの酒を味わう、まさに立石の醍醐味の1つと言っても過言ではない。

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