世界の三大料理のひとつに数えられるトルコ料理。地中海の太陽の恵みをたっぷりと受けた濃厚な味の野菜をふんだんに使った彩り豊かな料理は、見ているだけでも食欲をそそります。

また野菜だけでなく、小麦粉を使った料理が豊富なのもトルコ料理の特徴です。餃子に似たマントゥや街の屋台で売られているスィミット、チーズやひき肉などが入っているクレープのようなギョズレメなど、数えだすときりがありません。

そんな数ある小麦粉料理のなかでも、特におすすめなのがピデという料理です。ピデはトルコ版のピザのような食べ物。ケバブとは違い、香辛料などが強すぎない食べ物なので日本人の口にも合いやすいトルコ料理のひとつなのです。

トルコのピデは、ピザとは違い、笹船のような形をしています。イスタンブールのピデは生地が厚く、コンヤのピデは生地が薄めなど、同じピデでもトルコ各地で少しずつ違いがみられます。

イスタンブールでトルコ料理を出すレストランでは、ピデもメニューにあるところが多いのですが、本格的な美味しい窯焼きピデが食べたいのなら、旧市街のシルケジにある「ホジャパシャ・ピデジシ」がおすすめです。

レストランの名前の通り、ピデを専門にしているお店で、知る人ぞ知るピデの名店なのです。

このお店のピデが美味しい理由は、いくつのも賞の受賞履歴がある職人、そして1964年創業当時からのこだわりである大きな窯です。

ウエイターが注文を取り、それを職人に伝えると、職人はそれをすべて暗記して手際よく生地をこね、伸ばし、ミンチやチーズ、トマト、ピーマン、生卵などをどんどんトッピングしていきます。ものの数分でピデが出来上がり、美しい模様があしらわれた大きな窯に放り込みます。そうしている間にも大きな窯からはピデがどんどん焼き上がり、さらにまた次のオーダーをウエイターが職人に伝えていきます。

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