三菱UFJフィナンシャル・グループの三菱UFJ銀行は10日、スイスのKomGo SAが開発を手がけるブロックチェーン技術を基盤とした貿易金融プラットフォーム「kombo」を活用し、信用状を発行したと発表した。

KomGo社は2018年8月、三菱UFJ銀行ほか、海外の大手金融機関、石油メジャー、コモディティ商社などの計15社の株主により設立されたブロックチェーン企業。主に貿易取引におけるペーパレス化やプロセスの自動化を進めることで業務効率の向上を図る目的で、設立されたという。

今回発行した信用状は同行のロンドン支店にて、コモディティ商社であるMercuria Energy Trading SAの実取引に基づき発行されたものであり、『同行におけるkomgoを活用した第一号案件となる』と説明している。

日経新聞の報道によれば、同プラットフォームを活用することで、貿易金融に用いる信用状の発行にかかる時間を従来(最長10時間程度)の5分の1程度に短縮できるようだ。今後について、同行は『komgoの活用を通じてデジタル化の取り組みを更に加速させるとともに、komgoのグローバル展開にも貢献していく』との意向を示している。