にんじんなどの根菜をメインとした膾(なます)の爽やかな酸味と、たっぷりと盛られたパクチーの薫り、そしてまったりとした口当たりでバインミーに強いコクをアタッチしてくれるレバーパテが絶妙なバランスで共存し、お互いを高め合っているのが分かる。

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・レシピを編み出した職人のセンス
旨い食材を複数まとめれば「なんとなく美味しくはなる」のだが、このバインミーは食材同士が決して共存食材の良さを打ち消すことなく、お互いがお互いを高める組み合わせとなっている。なんとなく美味いのではなく「しっかり美味いし味覚が盛り上がる」。そこはレシピを編み出した職人のセンスと言うべきか。

・唯一無二の味
なにより驚かされるのがフランスパンの質の高さと、具とのシンクロ率の高さだ。硬めのパンを使用して個性を出しているバインミーの店はあるし、ベトナムでも硬めのフランスパンを使用してい店は多くあるが、バインミートーキョーのフランスパンは唯一無二の、ここだけの魅惑的なフランスパンだ。

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・米粉100%のフランスパンだから成せる技
食べると ガリッ! ザクッ! っとした食感をしっかり感じさせながら、その瞬間から崩れゆくフランスパンの表面が強い香ばしさを放つ。これがまた旨味を誘うのだ。この強い香ばしさと旨味、そして食べ応え。米粉100%のフランスパンだから成せる技か。

・このフランスパンだから作れるバインミー

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