Alpha Finance Labは、イールドファーミングや流動性提供にレバレッジをかけるAlpha Homuraというサービスを提供するプロジェクトであり、2020年10月頃にBinance Launch PadにてIEOを実施し、プロジェクトをローンチさせた。ALPHAトークンを発行しており、現状Alpha Financeのガバナンストークンとして利用されている。年初は、TVLの急上昇やエコシステムとの提携、V2への期待感から価格が回復し、最高値を更新した。ALPHA価格は、IEO時から数ヶ月で約20倍以上上昇したが、2月に入ってからは下降傾向にある。DeFi Pulseによれば、Alpha HomuraのTVLは6.7億ドルでランキング13位に位置している(2月24日現在)。
Alpha Homuraは、FXのレバレッジ取引のように、SushiswapやUniswap、Curveなどのファーミングや流動性提供ポジションにETHを貸し出し、収益の最大化をサポートする。Alpha Homuraにおけるプレイヤーは、レバレッジをかけるユーザー(Borrower)、ETHを貸し出すユーザー(Lender)、清算者(Liquidator)である。LenderはETHを預けることで金利収益を稼ぎ、清算者はリスクの高いレバレッジポジションを解消することで手数料を稼ぐ。
Alpha Homuraを利用する上でのメリットは、UniswapやSushiswap、CurveなどのAMM DEXの流動性提供において、MakerやAave、Compoundなどで可能だったロングのレバレッジポジションが作成可能という点である。また、イールドファーミングにレバレッジをかけられるサービスはこれまでなかったが、ユーザーはより簡単で効率的にファーミングを行えるようになった。一方で、Borrowerは、流動性提供のインパーマネントロス及び資産借入による清算という2つの大きなリスクを取っているため、相場下落時のリスクは非常に高い。
Alpha Financeは、Binance上でのIEO及びBSC上での流動性マイニングなどから、Binanceから大きなバックアップを受けていることがわかる。Binance Smart Chain上では、Pancake Swapと呼ばれるBSC上のAMM DEXにて、ALPHAトークンの流動性マイニングが行われた。
直近では、非オーダブック式の無期限先物契約トレーディング・サービスであるAlphaX を開発している。Alpha Homuraユーザーがより簡単にレバレッジ・ファーミングポジションのリスクヘッジを行えるために開発されたものであり、より広範な需要を掴むことが期待されている。併せて、Alpha HomuraはV2に移行するにあたり、アプリUIやプロトコルの改善に加え、4つのDeFiサービス(Balancer, Curve, CREAM, Sushiswap)とのパートナーシップを発表した。V2は2021年2月1日にローンチされている。具体的な機能改善ポイントは、ステーブルコインのファーミングにおいてレバレッジ9倍が可能になる点や、レバレッジ対応プールの拡張などである。
出所:Coin Market Cap