バハマに拠点を置く暗号資産(仮想通貨)取引所FTXは31日、シリーズC資金調達ラウンドで4億ドルを調達したと発表した。今回の資金調達を完了し、同社の評価額は320億ドルに増加した。

今回の資金調達ラウンドには、シンガポールのファンドTemasek、日本のSoftBank Vision Fund 2、オンタリオ教職員年金基金のほか、暗号資産関連のVCであるParadigm、などが参加した。今回関わったすべての投資家が、先日発表されたFTX USのシリーズA資金調達ラウンドに同時に参加したようだ。

FTXのCEOであるSam Bankman-Fried氏は、「今回のシリーズC資金調達ラウンドは、6カ月で20億ドル近くを調達したFTXにとって画期的な成果である。」と述べた。調達した資金は、新製品の開発継続に充てるほか、世界中にライセンスを追加してグローバルリーチを拡大していくようだ。また、規制当局との対話も続け、2022年以降も驚異的な成長を目指していくという。

FTXは、トレーダーによるトレーダーのための暗号資産取引所で、デリバティブ、オプション、ボラティリティー商品、トークン化された株式、レバレッジドトークンなど、革新的な商品を数多く提供している。前回250億ドルの評価額で資金調達した2021年10月以降、ユーザーベースが60%増加し、1日の取引量は40%増の平均140億ドルに達したという。また、同社は直近で、世界のブロックチェーン、暗号資産、Web3の採用を促進するため、20億ドルのベンチャーファンド「FTXベンチャーズ」を設立している。