1月17日の『めざまし8』(フジテレビ系)で熟年離婚について特集。コメンテーターとして出演していたジャーナリストの立岩陽一郎氏(56)のあるコメントがネット上で苦言を集めている。

「20年以上同居した夫婦の離婚」を指す熟年離婚。その件数は年々増えてきているという。一方、番組では「熟年離婚後に経済的に苦しいという相談は常にある」というNPO法人都民シルバーサポートセンターの担当者の証言も紹介。実際、離婚した人の貧困率は勤労世代(20~64歳)が男性19.9%、女性29.4%に対し、高齢者は男性が32%、女性が41.5%とかなり高くなっているとのことだった。

さらに、番組にリモート出演していた社会保険労務士の井戸美枝氏は、単身高齢者は賃貸住宅を借りづらいといった現状も紹介。基本的に高齢者向け施設を案内するしかない状況だという。また、配偶者の実家の敷地内に家を建てた場合などで、家を失ってしまうケースもあるという。

こうした解説を受け、立岩氏は「ベストは熟年離婚をしないことですよ。それは私も努力をしないといけないと思うけど」と冗談交じりに明かしつつ、いざ本当に熟年離婚になった場合は、「都心の高いところには住まない。田舎行って、農業でも……」とコメントした。

立岩氏は、すぐに「農業って大変ですけど」と自己フォローを入れつつも、「そういう自分で新しい生き方をするしかないんじゃないですかね」と持論を展開していた。

しかし、この発言に視聴者からは、「想像力無さすぎ。年寄りこそ歩いてどこでも行ける都会に住まないと」「無責任すぎる。熟年で田舎で独り暮らしの農業は大変です」「農業するのにどれぐらい投資が必要で、体力もそうだが、生命を扱う難しさを知らないの?」「そんな横暴な…」「このおじさんのいう農業って家庭菜園ですかね」といったツッコミが殺到している。

「『現役を引退してから田舎で農業ライフ』はよく語られがちな夢ですが、実際には農業はツテとノウハウが必須。まったくのド素人が突然引っ越してきた田舎でできるものではありません。そういった点から、立石氏の発言の発言はあまりに夢見がちなもの。違和感を抱いた視聴者が多かったようです」(週刊誌記者)

「熟年離婚の貧困問題を田舎の農業で解決」はあまりにも安易すぎたようだ。