4月4日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で、テレビ朝日局員の玉川徹氏(59)が、20年間追いかけ続けているという「国家公務員宿舎問題」について改めて振り返った。その中のある映像が視聴者の間で困惑の声を集めている。

この日、玉川氏は「僕、20年間公務員宿舎の問題をやってるんですね」と切り出し、官僚が住む宿舎が都心にあり、家賃が安すぎることを問題視していることを示し、今回あらためてこの問題を取材したVTRが放送されることになった。

VTRでは冒頭、2002年の当時39歳の玉川氏が、宿舎から出てきた官僚と思われる数人に直撃取材。なかには玉川氏が「こちら、(家賃)7万円くらいのところに住んでいるのはどういうお気持ちでしょうか?」と質問すると、走って逃げ出す官僚もいた。

それでも玉川氏は一緒に走ってその官僚を追いかけ、「ありがたいと思ってらっしゃいますか?当然だと思ってらっしゃいますか?」と質問。最後には「なんで走るんでしょうか」とぼやいていた。

玉川氏は特に表参道交差点から約5分の場所にあるにも関わらず、90平米で家賃6万600円と言われていた南青山住宅を特に問題視。その後、この南青山住宅は廃止され、約95億円で売却されたとのことだが、当時について玉川氏はVTRで「バブル崩壊からおよそ10年。不況が続く中、民間企業の多くが財務を改善するために社宅を売却せざるを得ませんでした」とし、同じく財政がひっ迫していたはずの国は、なかなか国家公務員宿舎を手放そうとしなかったと指摘した。

この一幕に視聴者からは「20年無駄に追っかけて結果を出せてないとか」「パパラッチ玉川」「20年も追ってなんの成果も出してないの?」「玉川さんの僻み妬みで番組私物化しているコーナー」といった声が集まっていた。

国家公務員宿舎の削減・売却は民主党の野田政権下で決定され、千代田区、港区、中央区にある宿舎のほか、老朽化し、耐震性に問題のある宿舎の廃止が決定したが……。

「この日VTRで玉川さんは、渋谷区にある宿舎の近くまで訪れ、好立地で広い住宅がいまだ安い家賃で使われていることを問題視。さらに千代田区、港区、中央区のみを廃止エリアと定めた財務省の決定にも批判的でした。しかし、官僚は激務が当たり前で給料もそう高くはなく、なり手も少なくなっていることから、世間から宿舎くらい便利な場所にあってもいいのではといった意見が出始めているのも事実。国家公務員宿舎のすべてを疑問視するような玉川さんの主張には異論反論が噴出しています」(政治記者)

結論ありきで一般人である官僚に突撃し、カメラと一緒に追いかけまわしていた玉川氏。その姿に不快感を持った視聴者も少なくないようだ。