岐阜県の最北端に位置する飛騨市は、総面積の94%を森林が占める自然豊かな市です。その約7割がブナ、ナラ、サクラ、クリなどの落葉広葉樹で、いろいろな養分を含んだ落ち葉や木の実が長い時間をかけて土壌の栄養に変わるためか、飛騨には245種類もの薬草が自生しています。

昔から人々は、ドクダミ、ヨモギ、オオバコなどの薬草から得られる薬効を体に取り入れてきました。そんな自然の恵みと先人たちの知恵を受け継ぐ飛騨市は、薬草を地域資源として活用し、市民の健康づくりと地域の新たな魅力づくりを目指す「飛騨市薬草ビレッジ構想」を推進しています。

飛騨地方には、合掌造りで有名な白川村、小京都として知られる高山市、温泉地として人気の下呂市がありますが、同じ飛騨地方といっても、飛騨市の魅力はほかの市町村と同じではありません。この記事では、飛騨市を訪れたら体験してみたいことを紹介します。

薬草の拠点「ひだ森のめぐみ」

薬草を活用したまちづくりを進める飛騨市は、2019年10月、飛騨古川のまちなかに薬草を楽しめる施設「ひだ森のめぐみ」をオープンしました。(飛騨市の施設ですが、運営はNPOに委託)

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