2月7日(金)、東京都内にてカンロ株式会社が2024年度決算・新中期経営計画発表会を実施した。
まずは、カンロの取締役常務執行役員CFOの阿部一博氏より、2024年度決算内容についての説明が行われた。
2024年度は売上高、利益ともに過去最高を更新していること、その背景としてのど飴需要の増加などがあり、カンロは生産体制整備でそれに対応したこと、価格改定も利益を押し上げたことなどが語られた。
続いて代表取締役社長CEOの村田哲也氏が中期経営計画2030を発表した。村田氏は長期的な成長を続けるための「Kanro Vision 2.0」として「Sweetな瞬間を創り続けることで人々と社会に笑顔を。」というビジョンを掲げた。
ビジョン実現のための4つの事業戦略も発表した。4つの事業戦略は、「1国内グミ事業で更なる成長を実現」、「2商品開発強化と機能性付加による高価値化で国内飴・グミ事業を拡充」、「3グローバル事業の拡大」、「4マルチチャンネル・D to C化の推進」というもの。
1の「国内グミ事業で更なる成長を実現」のために長野県の朝日工場でグミラインが新設されて2ラインから3ライン体制となり生産能力がアップすることなどが発表されたが、取材陣の注目を集めたのは3の「グローバル事業の拡大」でのアメリカ市場への本格参入だった。
カンロはこれまでもアジアへの進出などに取り組んできたが、今回は「アメリカ市場の大きさに魅力を感じていた。さまざまな調査でカンロの商品が受け入れられるベースがあると判断した」(村田社長)ということで、アメリカ進出に乗り出すという。
アメリカ進出においては、現在のカンロの強みを活かすということで、まずは主力ブランドのピュレグミを押し出していき、「カンロという会社=ピュレグミ」という認知度を上げることを狙う。
その他、2025年の施策として、「カンロひとつぶ研究所プロジェクト」が始動することも紹介された。このプロジェクトは顧客との接点を増やすことでCX(カスタマーエクスペリエンス)向上を目指すもので、パーパスビジュアルの刷新、ファンとカンロが繋がる場所としてコミュニティサイトのグランドオープン、ポッドキャストの配信などが行われる。