「行くぞ!変身だ!」

「おう!」

「ダイノバックラー!」

大勢のギャラリーを前に、変身ポーズを取るレッドとピンクの2人の戦士。もちろん変身しないし、26年経ったレッド(望月祐多)とピンク(千葉麗子)のまま。それでもわき起こる熱烈な拍手と声援!

今年の3月、米国ケンタッキー州でのイベントでの一幕。

日本で『恐竜戦隊ジュウレンジャー』が放映されたのは、平成4年から翌年2月までの1年間でした。

こんにちは!チバレイです。

ご存知の方も多いと思いますが、私は16歳で上京、タレントとしてデビューした後、東映・戦隊シリーズの16作目となる『恐竜戦隊ジュウレンジャー』のヒロイン役へ抜擢される事になります。

従来のシリーズと違い、ファンタジー的、独持のゲーム的要素もあって、未だに多くのファンの方がいらっしゃいます。

海外向けにリメイクされた『パワーレンジャー』は子供たちを熱狂させ、東映初の海外進出は大成功となりました。

当時の子供たちが大人になり、戦隊は【SENTAI】、特撮は【TOKUSATSU】として、今や一つのジャンルを確立させているのです。

戦隊シリーズだけに留まらず、円谷(ウルトラマン)、東宝(ゴジラ)、仮面ライダーと言った特撮シリーズは年齢・人種・地域を越えて多くのファンから愛され続けています。

これらは日本の優れたコンテンツ、カルチャーとして受け入れられ、アニメやゲーム同様、毎年大きなイベントが世界各国で開かれています。政府主導で行われたキャンペーンやイベントとは、比べようもない規模と動員力を誇ります。しかしながら、何故か国内で報じられる事は有りませんね。

数年前よりオリジナルとしての『ジュウレンジャー』に注目が集まり、ゲストとしてお招き戴くようになりました。

ニューヨーク、ロサンゼルス、台北…会場でいつも思うのは、我々日本人に対して敬意を以て接してくれる人が圧倒的に多いことです。もちろん特撮シリーズ好きと言うフィルターが掛かってることは承知の上です。

我が国の歴史と伝統、文化をこよなく愛し、技術力と経済力、誠意ある国民性を心から信頼し、敬意を払ってくださる人々は世界中に多くいます。私がSNSで交流する海外の方も「日本大好き!」な人ばかり。だからこそ、日本人として、ジュウレンジャーのヒロインとして(笑)、たとえどこに居ようと、国を代表するつもりで、正しく日本人としての矜持を持ち続けるように努めているのです。

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