■安倍晋三を「独裁者」と罵る自称「自由主義者」たちに見せたい、これが真の抗議活動だ!

董瑶琼さんら、命がけのレジスタンス活動に比べれば、日本や韓国のデモや抗議はほんとうに幼稚な「反政権ごっこ」に思えます。表現の自由や政治信条の自由が保証された安全地帯から、毎日のように政権を批判、くだらないコラージュ写真をばら撒き、選挙ポスターの肖像を刃物で損壊・マジックで落書き…。いくら、このような行為を行っても逮捕されることはありません。中国の「墨汁革命」とは覚悟が違うのです。彼らは民主主義に胡坐をかいた、私から見れば、ただの「駄々っ子」のような主張です。

自民党・安倍晋三首相は毎日サンドバッグのように殴られ放題。この公明正大にして心優しきリーダーのどこが「独裁者」なのか。本当にヤバい独裁政権の元で育った私から見れば、独裁の「ド」の字もなく、言われ放題の安倍さんの存在自体が民主主義を体現しているように思えます。

私も及ばずながら、『中国のヤバい正体』(2013年・大洋図書)を発売して以来、翌年『中国のもっとヤバい正体』(同)、『中国人による反中共論』(青林堂)を発売し、日本で中国の実態を明かす「漫画」で中国政府への抗議を続けてきました。ともに中国共産党の実態を明かす著作を制作した漫画家仲間もいましたが、彼は日本を去り、残念ながら現在のところ、日本で新たな反中共の中国人作家は誕生していません。

私が安全な日本で中国の実態を明かす活動をしていることを嘲笑する人もいますし、今でも時折、ネットで五毛党に攻撃される事もあります。来日する前の丸一年間、『中国のヤバい正体』を制作する時に、私は実家の杭州で漫画を描き下ろしました。当時、私は毎日不安な日々を過ごしました。最悪の場合を想定して『中国のヤバい正体』を脱稿する前に逮捕されることも考えました。しかし、私は中国の奴隷のような生活に反抗することに命をかけました。なにより、第一歩を踏み出すのが大事だと考えたのです。

前述の墨汁をかける行為は簡単に見えますが、私の漫画作業より、ずっと処刑の覚悟が必要な行為です。この抗議は今後、中国人にとって意義あるモノになると思います。抗議の声が増えれば増えるほど、市民の声がネット上に広まり、政府に異を唱えるという健全な社会を作り出せるからです。

市民に物も言わせぬ共産党という「怪物」を作り出したのは、中国人自身です。皆が黙って政府の圧力に耐えれば、それが「YES」という意思表示とみなされ、国民の民意そのものと思われていたのです。その現状を打破するには、やはり中国人しかいないのです。

中国政府と立ち向かう勇敢な中国人が世界中にたくさん現れたら、その時にはじめて中国人の国際的なイメージがアップするのではないでしょうか。結果的には、それが一番の「愛国」行為となり得る気がします。

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