港に面した通りからブリッゲン地区を眺めると、ノルウェーグッズのお店や、北欧雑貨のお店、ベーカリーカフェやレストラン、ホテルなどが並んでいるのが目に入ります。

最もフォトジェニックなショットを狙うなら、対岸まで歩いて観光案内所のある建物の前から、港とブリッゲンの町並みをともに写真に収めるのがおすすめ。

しかし、ここから見えるのは全体のごく一部。ブリッゲンの木造家屋は、間口が狭く奥行のある造りになっていて、建物と建物のあいだの狭い通路に入り込むと、奥にはさらなる空間が広がっています。

細い路地に分け入ると、景色も雰囲気も一変。ひなびた木造家屋に囲まれた迷路のような小路は、中世にタイムスリップしたかのような気分にさせてくれます。

建物の上部が張り出し、それを斜めの梁が支える独特の構造が印象的。台車に載せた干ダラを運びやすいようにするため、家と家のあいだの通路は板張りになっています。

ひさしが外へ張り出しているのは、荷物を上げ下ろしするときに、干ダラが濡れないようにするためだとか。建物の上部に取り付けられた滑車によって、地上から2階や3階へ干ダラを運び上げていたといいます。

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