むかしむかし。

きたぐにのある村には魔物たちがすんでいました。

こまった村人たちは、とくべつな剣をもった勇者に金貨いちまいで魔物たいじをたのみました。勇者はつぎつぎと魔物をたいじしたので、村人たちはあんしんしてくらしていました。

ところが、村のえらいひとたちは「魔物たいじにいつも金貨をはらうのはもったいない」といいだしました。勇者はとくべつな剣をみがくためにお金がいっぱいひつようでした。それに魔物とたたかうのはとってもきけんなこと。「ただで魔物たいじはできません」と、ほかのむらにいってしまいました。

それから魔物がでてくるようになりましたが、むらには勇者はもういません。ただでは村のあんぜんはかえないのです。(おしまい)

こんにちは! チバレイです。

先日、北海道島牧村で熊が出没するも猟友会メンバーがおらず、漁港が荒らされるという事案が発生しました。議会が年間1156万円の報奨費に対する予算を否決したため、熊駆除はボランティア頼みとなってしまい、誰もやらなくなったというのが事のてん末です。

聞けば猟銃の維持には結構な費用が掛かるそうで、弾も無料ではありません。中には2~3メートル級の熊もいます。一発で仕止めないと反ってハンターが命の危険にさらされます。それでも報奨費は出さない、されど熊は困るって理屈は通りません。「普段は目に見えて役立って無いような事、しかし無いと困る、それでもお金を払うのは嫌だ」って本当に昔話や童話に出てきそう話ですよね。ついでに猟友会には「かわいそうだから熊を殺すな」ってクレームがくるんだそうです。

害獣である野生の熊と、ぬいぐるみの熊ちゃんを混同してるのでしょうか。実際に熊と遭遇した時どうするつもりなのでしょう?

今回の島牧村の件は、そのまま現代日本の在り方を示す出来事に思えてなりません。島牧村を日本国に、熊を他国や反日勢力、報奨費を防衛費、猟友会を自衛隊に置き換え、「熊を殺すな」を「戦争反対! 9条守れ!」にすると、よくおわかり頂けるかと。ネットでよくいわれる「お花畑脳」って、未熟な正義感と世間知らずが拗らせる症状です。そしてそこに付け入るパヨク勢…後は皆さまご存知の通りです。

世の中は、ぬいぐるみの熊ちゃんや、韓流ドラマのような「キレイ」や「カワイイ」という清流だけではありません。残酷で情け容赦のない、それこそ無慈悲な濁流も多々あります。清濁併せ飲むバランス感覚が必要なのです。蝶々さんが翔んでるムダなお花畑を耕し、現実的な野菜畑に作り替えるための報奨費って…それこそ否決されてしまいますね(笑)!

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