時をさかのぼること12世紀、設立から間もないドイツ騎士団は、巡礼者の保護のため、エルサレムをはじめとするキリスト教の巡礼地で活動していました。
13世紀になると、中世バルト族のプルーセン人をキリスト教に改宗させるために現在のポーランド北部へとやってきて、マルボルクの地に城塞を築きます。
その後、マルボルク城はポーランド王国やポーランド・リトアニア共和国、プロイセン王国、スウェーデンと、その帰属を転々とし、ポーランド王の所有となった15~18世紀には、さかんに増改築が行われ現在見られるような姿となりました。
マルボルク城は、下城、中城、高城とよばれる3つのエリアから構成されています。
城の入場料金はオーディオガイドのレンタル込み。残念ながら日本語はありませんが、オーディオガイドは順路案内も兼ねているため、英語が得意でなくともオーディオガイドは借りておきましょう。
大規模な城塞だけに、見るポイントによってまったく異なる表情を見せてくれるマルボルク城。下城、中城、高城の3つのエリアのうち、見どころは騎士団総長や司令官の居住の場で、政務も執り行われた中城や、宗教的役割を担っていた高城に集中しています。
中城の見どころのひとつが、大食堂。
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