仮想通貨イーサリアム(ETH)のコア開発者は15日、コンセンサスアルゴリズムであるPoW(プルーフ・オブ・ワーク)にASIC(特定用途向け集積回路)への耐性を持つProgPoWを実装することを改めて承認した。実装までのスケジュールはまだ明らかになっていない。

ProgPoWは、イーサリアムの現在のPoWアルゴリズムETHhash(イーサハッシュ)を置き換え、ASICに耐性を持たせることを特徴としている。イーサリアム開発者は、ASICによるマイニングは特別なハードウェアが必要であることや参入障壁があること、中央集権化が進んでしまうことへの懸念からASICに難色を示している。

今回、複数の開発者が改めてProgPoWがASICの優位性をなくす上で効果的と指摘。コア開発者の一人であるグレッグ・コルビン氏は、次のように述べた。

「何カ月も同じことを話すのには飽き飽きだ。唯一の論点は、アルゴリズムにエラーやバックドア(遠隔操作)があるかどうかだ。(中略)GPU側とASIC側の間には議論はない。時間の経過とともにわかるだろう」

今年1月、イーサリアムの開発者は、ASIC(特定用途向け集積回路)への耐性を持つProgPoWの実装を決定。しかし、2月に第3者によって監査されるまでに実装を遅らせることを決めていた。

既報の通り、この実装には様々な観測も出ている。例えば、ProgPoW実装の背景には、GPU製造の大手メーカーであるエヌビディアやAMDの利害が関係しているのではないかという見方も出ている。

(記事提供:コインテレグラフ日本版)
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